TVコマーシャルで、老人と、孫と思われる少年が笑顔でクラッカーを食べているシーンがあります。
老人は、老人にとって『特別な存在』である少年にクラッカーを買い与えて、一緒に食する訳ですが、実はその老人が子供の頃にも、彼の祖父から『特別な存在』として、同じクラッカーを買い与えられていたというコマーシャルです。
クラッカーがロングセラーで、世代を超えて愛されているブランドであることを訴求している訳ですが、『特別な存在』という日本語が、少し馴染めない印象で、心に残っているコマーシャルでした。
この『特別な存在』という言葉は、何か翻訳的で、日本語として言い換えるなら『大切な人』というのが良いのかなとも思いますが、いろいろ在る大切な「人」や「モノ」の中で、「唯一絶対的な対象」というニュアンスが加わると、やはり、『特別な存在』という言葉で良いのかと、最近、腑に落ちました。
今回は、『特別な存在』に囲まれて、心穏やかに暮らすという話です。
外国映画で見る部屋の風景
外国映画で良く見るシーンとして、額に入れられた家族の写真が壁に幾つも飾ってある風景や、洋風タンスのチェストの上に、家族や恋人の写真がたくさん置かれている風景があります。
日本では、仏壇のある部屋に故人の写真(お葬式で使った遺影が多い?)が掛けてあるご家庭が多かったと思いますが、子供心に少し気味が悪く、外国映画の印象とずいぶん違う写真のイメージでした。
我が家では、外国映画への憧れもあり、以前から家族の写真を飾っていて、ふと写真と目が合った際に、心和む気持ちになることがあります。

写真の中は時間が止まっていて、その瞬間の記憶が額縁の中に留まっています。
それは「記憶」そのものであり、安心して向き合える、間違いのない「記録」です。
20世紀後半から急速にコンピュータが普及し、今では誰でも簡単に写真の修整が出来る時代ですが、修整を加えられた写真は「リアル」ではなくなり、「紛い物」と感じてしまうのは何故でしょうか?
写真は、手を加えられていない、リアルであることが「生命線」と言えます。
困ったことは、リアルである故に、「撮影していないシーン」、「撮影できなかったシーン」は存在しません。もちろん、今の技術で加筆修正や合成して創作することは可能ですが、写真故に完成度が高くても、それは「紛い物」として感じられる。。。感性の不思議さです。
また、見た目の完成度が高くて「紛い物」とは言えない出来栄えのモノは、「作品」ではあっても、「思い出」という「記憶」から離れた存在になってしまいます。
この隙間を埋めるツールとして、絵画やイラストがあります。
私の父は、私が7歳の時に交通事故で他界しましたので、残っている写真は多くはありません。その数少ない写真の一つに、家族4人で撮影された写真があります。
ある機会に、その家族写真を元に、妹の義母がプロのイラストレータに依頼して私たちの父母のイラストを描き起こしてくれ、それが我が家に飾ってあります。
家族4人で撮影した時に、父母が並んで撮影した写真は実在しません。
写真を合成してこのポーズを創作することも出来るでしょうが、恐らく、違和感を感じるのではないかと思います。
このイラストは素晴らしい出来栄えで、写真ではなくイラストであるからか、何故か温かな視線を感じることがあります。

仏壇の部屋に飾ってある故人の写真から受ける印象とは少し違う、私にとって『特別な存在』を感じさせてくれるイラストです。
色あせていく、お気に入りの家族写真 『ココナラ』で解決
米国のシアトルで働いている妹が結婚することになり、英国のロンドンに住んでいる、もう一人の妹家族と一緒に、シアトル近郊のゴルフ場で行われた結婚式に参列しました。
その際、レストランにあった暖炉の前で私たち家族だけで撮影した家族写真がありましたが、ネガが無く、手札サイズのオリジナル写真しか残っていませんでした。
大変気に入っていた写真でしたので、綺麗なフレームに入れて飾っていましたが、年月と共に写真は色あせていき、ところどころが剥げ落ち、残念に思っていました。

色あせ、小さな傷がついた写真をコンピュータで修整できないかと、漠然と考えていたものの、具体的な方法を思いつかず飾ったままにしていましたが、先日、イラストに描き直してもらう事を思いつき、ネットでイラストレータを探してみました。
意外(?)にも直ぐに何人かのイラストレータがネットで見つかり、イラストのタッチを見ながらコンタクトを取ったのが「ちえび」さんという方です。

家族イラストの作成の流れ
メールで依頼内容を送信したところ、直ぐに返信があり、「ちえび」さんお願いしてみることにしました。
イラスト作成料は、人数や風景のある無しで料金が決まっていて、明瞭会計です。
ダンドリとして、描いてほしい内容(写真)と、参考となる写真等をメールに添付して送付します。
内容を「ちえび」さんが確認し、料金の提示があります。
支払い方法について、「ペイパル」で支払うというリクエストが「ちえび」さんからあり、「ペイパル」を知らない私は、「銀行振り込みでも良いですか?」と聞いて、ここで初めて「ちえび」さんが海外に住んでいることを知りました。
今更のことですが、二つのことに驚きました。
一つは、日本とか海外の関係なく、こういった依頼がストレス無くできる環境に今の私たちが存ること。
もう一つは海外送金が、もの凄く簡単にできることです。
以前、海外に住んでいる妹に依頼されて海外送金をしたことがありましたが、海外送金が出来るメガバンクに出向き、送金理由や身元確認、銀行の国際番号の確認など面倒な手続きがあり、相当な時間が掛かったことと、手数料が高かった記憶がありました。
それに比べて、「ペイパル」で海外送金する圧倒的な簡単さに驚きました。
「ペイパル」での送金が確認されると、1~2日で「ちえび」さんからラフ画が送られてきますので、構図に関してリクエストがあれば修正をお願いし、1~2日後に描きこまれたイラストが送られてきます。
最終形となるまで、「気になるところは修正します」と言う「ちえび」さんの言葉に甘えて数度修正して頂き、完成となりました(他のイラストレータに依頼しても、同じようなプロセスみたいです)。
希望すれば、着色もお願いできますし、原画を送付してもらう事も出来ます(追加料金が掛かりますが、これも明瞭会計で安心です)。

「ちえび」さんは、ネットでコンタクトできますので、興味のある方はコンタクトしてみてください(「ちえび」さんから紹介の許可は得ています)。

『特別な存在』に囲まれて暮らす
新型コロナ禍により、家で過ごす時間が増えていて、自炊に関する商品が売れていたり、部屋や家のリノベーション(改築)の需要が増えていると聞きます。
今まで忙しく過ごしてきた私たち日本人にとって、欧米人のように家族やお気に入りの時間を大切にする習慣が根付く、良い機会が訪れているのかもしれません。
この機会に、『事物』に加えて、自分自身の『心象風景』についてもリノベーションしてみては如何でしょうか?
昔から外に出たら「7人の敵がいる」と言いますし、そうでなくとも生き辛い思いをされている方も多い時代と思います。
せめて、自宅の中に心のオアシスを創って寛ぐのも良いと思います。
時間や場所を超えた、自分にとって『特別な存在』に囲まれて暮らす時間は、替え難く、豊かで、贅沢な時間になると思います。
アイキャッチの9人の家族イラストは、Coconalaで「あみち」さんというイラストレータにお願いした作品です。
オリジナル写真のタイミングでは母は他界していましたので、写っていませんが、別の写真を参考に入れて頂きました。
現実には不可能だったシーンが、思い出の中で蘇り、大切な一枚となりそうです。
今回は以上です。最後まで見てくれた方、ありがとうございます。
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